2007年12月31日

秋の彩り

山種美術館で開催されていた「秋の彩り―小林古径・福田平八郎・東山魁夷・安井曽太郎―」に行ってまいりました(会期:2007年11月17日から12月24日まで・終了)。
今年の秋はなにかとばたばたしていて心の余裕がなく、通勤路の街路樹を見ても「ああ、秋だな」と心を開くことが出来ず、秋を愛でることなく冬を迎えてしまったという感じがしたので、そんな時間を取り戻すためにもいい展覧会にいけたと思います。

展示の順ではなく、手元にある出品リストの順に記憶をたどってみようと思います。

となると、いきなり真打ですか!
酒井抱一です!たくさん出品されてました!なんかもう、説明する言葉も不要なほど、美しく伸びやかにおしゃれに仕上がってるんだよね。素晴らしいものです。
美しい月にすすきが映えて秋草も趣を添えている《秋草》、すすきのリズム感も粋な月もかわいい鶉もいつ見ても素晴らしい《秋草鶉図》、白と黄色と赤の菊、鳥がとまっていることできゅっとしなっているのですが、それがまた絶妙の構図になっている《菊小禽》。

結構好きな竹内栖鳳も出展されていました。
《柿の実》はどの位置から見てるのかな?と一瞬思う、枝振りがひょうきんな感じのする柿の絵。
《秋夕》は、こういうタッチというか雰囲気好きだなーと思わされます。割れた薪ときりぎりすというか秋の虫。いい味です。

上村松園も出ていました。
《夕照》という作品で、女性の向かって右上に舞っているもみじが絶妙なんですよ。その一瞬の切り取り方にはっと息が止まるようでした。

東山魁夷の《秋彩》は、これまた色のマジックを感じます。あの山の紫というかそういう色。きれい。

奥田元宗《玄溟》という絵、最初月が出ているんだと思ったんです。そしたら解説を読んだらどうやら太陽らしい。そう思って見返すとぐっと体感温度が下がるから不思議。夜だと思ってたのを昼だと認識したのに変だね。薄暗い空に霧雨なのか霧なのか何やらもやがかかっている。秋の底冷えする感じがしんしんと伝わってくる感じです。

そして、一番新しい作品だったのが竹内浩一《野宴》。二匹の狐が獲物の鳥を前になんともいえない雰囲気を出している絵。地面に横たわっている鳥の周りには血の色を思わせるような、鳥の死とこれからその鳥が狐の生を繋ぐということを荘厳しているかのような、真っ赤な花びらが散っています。なかなか見ごたえのある絵。これが最近の(といっても昭和48年だそうですが)日本画かあ、なんて感心しちゃいました。

今年一年山種美術館にはほんとに楽しませてもらいました。ありがとうございます。来年もぜひぜひ珠玉のひと時を訪れる人々に提供してください。


posted by はな at 12:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 美術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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