2007年10月14日

平山郁夫 祈りの旅路@東京国立近代美術館




昔、平山郁夫の絵を本で見て、私の好きな画家さんとしてその名がインプットされたんです。そして、その名前はいろいろな社会活動で活躍する人物としても見聞きするところである。

だから、今回の展示について知ったとき、とても楽しみにしていました。平山郁夫の作品をまとめて見ることが出来る!

しかし、いつも拝見している美術ブログ「弐代目・青い日記帳」のTakさんがぼっかすかにこきおろしてるのを読んでちょっぴりショック(→記事はこちら)。だけど、自分の目は自分の目、昔心惹かれたという事実もあるのだから、今の私の目で見たらどう思うか、それを正直な気持ちで見てこよう、いや、若干平山側に肩入れして、いいところ再発見してこよう、ぐらいの気概で見てこようと思ったのです。

結論は…



惨敗。


おっかしいなあ…。若き日の私は本でどんな絵を見たんだろう?こんなはずじゃなかったのに…。この祈りの旅路っていう作品セレクトの仕方が悪いのかな?他の絵ならまた好きになれたのかな?でも、このシルクロード関係が彼のライフワークなんだよね?じゃあ、これでぴんとこなければ、他のもぴんとこないということかな…。

おーっと感心させられるとか、ひきこまれるとか、そういうのが希薄なんです。大味というか。絵を描いたことないから、絵を描くペースってよくわからないけど、あれだけ大きいキャンバスの作品を量産していたら大味にもなるかな…という理解でおるのですが。これが印刷物サイズになったらいい雰囲気出るのかな?

どうにかして作品と共鳴する瞬間を持ちたいと願って、がんばってアンテナ全開にして作品と対峙したのですが、これも…これも…という感じで…悲しい。たぶん自分史上最速くらいの速さで展示会場を出てしまって呆然。悲しい…。

でも作品鑑賞ってその日その日のコンディションもあるからさ、また別の日に、別の平山作品に出会ったら「おーっ!」て思う時もあるかもしれない。好きなものが多いほど人生は楽しいと思うから、いつかまた平山郁夫とヨリを戻す日がくるかもしれない、それもまた人生、その日を待とう、て思うことにしようって思いました。

とまあ、無残な美術鑑賞レポートになってしまって恐縮ですが、氏の名誉のために、素敵な作品もありました、ということで。

《捨宮出家図》幻想的な色合いと魅力的なデザイン性が美しいです。釈迦の一生をモチーフに描いた一連の作品の中の1つです。

あとこれは「おーっ」て思った作品(唯一です…平山氏、展示関係者さん、ごめんっ!)。《広島生変図》。平山氏は広島で被爆体験があるんですね。灼熱の炎に包まれる広島の街。この絵に使われている金色は展示の中で一番心に響いた。これは舞い上がる火の粉なのか、無数の命の無念と悲しみが舞っているのか…。天上の鬼のような存在の眼差しは悲しんでいるようにも怒っているようにも見えました。

それくらいかな…。

いつかまた平山郁夫作品に感動させてもらえる日を待ちながら…。


その後は所蔵作品展に。近美にきたらやっぱりこの所蔵作品展!必ず私好みの作品に出会えるうきうきタイム☆

今回メモしてきたのは3点。

まず尾竹竹坡《おとづれ》。優美だ…美しい…ああ、空腹の心にしみわたる…。解説によると描かれている男は歌人が密使らしい。その人が2人の童子をつれてどこかの家を訪れようとしているところかな。その庭先の一面の菊が美しい。美しい。人物の表情も美しい。三者三様の表情が出ているのが味がある。

鏑木清方《隅田河舟遊》。いままで鏑木清方って何回か見る機会があったんだけど、その度に自分の中で結構難癖つけちゃってすんなり好きになってこなかったんだけど、この作品は超大好きになった!!粋で、おしゃれで、たおやかで。舟遊びなんて、楽しそう〜。色合いも上品で、人物の描写にもくせがなくて華やかで。なんだか上村松園を見ているような気分になった。

山口華楊《耕牛》。牛が画面いっぱいのどさっと描かれていて、そいつがこっちを静かに見ている。牛の目に見つめられるときに感じるあのおだやかな物悲しさを感じる絵です。派手でも華やかでもないんだけど、静かに心にしみてきました。

いろいろあったけど、最後は満足度高く美術館を出てこられてよかったです!

posted by はな at 09:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 美術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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