2007年09月25日

「青木繁と《海の幸》」

ブリヂストン美術館へ行って「青木繁と《海の幸》」という夏季特別展を見てまいりました(会期:7月18日〜9月30日)。

《海の幸》。若かりし頃、美術の教科書で見た絵だなあ、と思い、その実物が見られるのかあ、と、どきどき!普段は久留米市の石橋美術館に所蔵されている《海の幸》を含む青木の6作品がブリヂストンの素晴らしい常設作品の中のちょうどいい位置に素敵に展示されていました!





初めて見てみて、まずその荒々しいワイルドなタッチにびっくり。「へえ〜こんな絵なんだあ」って感心しました。画面の両端は塗りも途中のままになっている感じです。だけど、画面中央の人物には強い光が当たっているように見え、鈍く光るような色合いをしており、それが視界の端にいくにしたがって光の強さ・筆の入れ方共に抑えられているので、その両方の効果があいまって光と対を成す闇を、そして画面の外までの広いつながり・広がりを感じさせるものでした。不思議な、というか、ある種の幻想的な感じを与える絵。見ることが出来てよかったと思います。

《わだつみのいろこの宮》という絵もよかったです。




パンフレットによると「日本神話の山幸彦・海幸彦の物語に取材した作品です」とのこと。そのストーリーはちゃんと知らないのでこの絵がどんな場面なのかぴんとこないのですが、でも、きれいに仕上げられていて、海の中の幻想的な一シーンという感じがとてもよかったです。
山幸彦はなんとなくとても若い感じがする。ちょうど思春期、高校生ぐらいの雰囲気がする。表情が、かな。神話の登場人物に年齢なんてないのかもしれないけど、なんとなく、ね、そんな感じを受けたのよ。
海神の娘・豊玉姫の衣装がとても美しく描かれていました。足元からぷくりぷくりと浮かぶ気泡もきれい。

常設展示作品はいつもながら素晴らしく、ぐるっとパスではいれちゃうのが申し訳ないくらい。ほんと、いい美術館だよね。きれいで雰囲気いいし。

エドゥワール・マネ《自画像》。この絵好きなんだよね。マネはベルト・モリゾが好きだったんだろうな。その才能も認めていて。でも女だからってことで上から目線。作品にも偉そうに指図。「俺にふさわしいのは才能あるベルト・モリゾだ」とか思ってたのかも。ツンデレの走り?一人思い込み系?でも、えてしてそういう男ってうざいからね、女の側からしたら。な〜んてことを勝手に妄想してしまった今日この頃。でも、このマネの自画像は大好きよ!これいい作品。

セザンヌの《サント=ヴィクトワール山とシャトー・ノワール》もいい。

藤田嗣治の《猫のいる静物》を見られるのも嬉しい。

て、なんか、このラインナップ、前回ブリヂストンに来たときとほぼ同じ作品をピックアップしているような?まあ、大好きってことで!

posted by はな at 16:46| Comment(3) | TrackBack(4) | 美術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
海の幸は長いこと見てても飽きませんね。
でも、なんだって「海の幸」っていうタイトルなんでしょうね。主役は漁師のほうだと思うので、そんなふうに感じました。

藤田嗣治の《猫のいる静物》、わたしも好きです。
あの黒い背景の締める割合と猫と鳥の位置関係が絶妙!
Posted by あおひー at 2007年09月25日 22:50
はなさん、こんばんは。
TBいただきありがとうございました♪
《海の幸》に関するはなさんの感想をたいへん興味深く拝見いたしました。私は今回が初見だったのですが、まわりが言うほど良さを感じることができなかったんですよ〜。次に見る機会を楽しみにしたいと思ってるところでございます。

マネの《自画像》いいですね。私も好きです。《猫のいる静物》も背景の黒が効いていてシックでとても好きな作品です。
Posted by chat_noir at 2007年09月26日 01:14
♪あおひーさん♪
《海の幸》、有名なものをはじめて見た、というミーハー気分と、おもいがけないタッチにみとれて、私もしげしげと見てしまいました。
この絵はやっぱり主役は漁師のほうですよね。他にタイトルをつけるとしたらなにかしら…。うーん、思いつきません^^;でもまあ、海の幸をいっぱい撮ってきた漁師達ってことで!

《猫のいる静物》いいですよね〜。あの猫と鳥の一瞬の緊迫はちっとも“静物”じゃないじゃん!と思いつつ、大好きな作品です!



♪chat_noirさん♪
chat_noirさん、こんにちは〜^^
私も《海の幸》をはじめてみたのですが、中学生ぐらいの頃、本で見たときに受けた印象とだいぶ違ったのが結構インパクトあったんだと思います。
絵が好印象かどうかって、人それぞれだからいいんだと思いますよ〜!私も自分の中にそんなに響かなかった作品を他の美術系ブログの書き手さんがほめちぎってたりすると「ど、どうしよう…」なんて自信(←なんの?^^;)を失ったり。それにその日その日の自分の視線って違うから、またいつかchat_noirさんと《海の幸》が出会うとき、違った感想がでるかも、ですし!
それでもやっぱり、好きな作品をほめられると嬉しいのは人情で♪《自画像》《猫のいる静物》名作ですよね〜!ほんと、これが見られるだけでも幸せいっぱいになれるいい美術館です☆
Posted by はな at 2007年09月26日 10:33
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