新宿の損保ジャパン東郷青児美術館でやっている「甘美なる聖母の画家
ペルジーノ展」を見てきました。
ペルジーノ、「ペルージャの人」という意味の愛称、と呼ばれていたピエトロ・ヴァンヌッチは、あのレオナルド・ダ・ヴィンチと同じヴェロッキオの工房にいた人物で、当時とても高く評価されており、ラファエロの師でもある人です。知らなかったでしょ〜、ていうか、私もこんな人がいたなんて知りませんでした。いやはや、この世には、まだまだ知りたいことが山のように海のようにあるわ。

ペルジーノの描く人物は、とても優しい感じがします。ふくふくとして上品な感じ。押しが強くなさそう、というか、あくが強くなさそう、というか、濃くない、というか。それでいて凛としている。言ってみれば「神々しい」という表現があう、そんな雰囲気があると感じました。
「聖母子と二天使、鞭打ち苦行者信心会の会員たち(慰めの聖母)」は展示会チケットの絵にもなっています。それと「聖母子と天使、聖フランチェスコ、聖ベルナルディーノ、信心会の会員たち(正義の信心会の旗幟)」という作品はそれ自体が大きいということもありますが、聖母子が本当に美しく、見入ってしまいました。さすが当時の人気アーティストだっただけあって、すごくひきつける絵を描くなあと思わされました。
油彩の絵も何点かありましたが、すっごくうまいの!「モンテ・ファルコの聖キアラ(?)」という絵が気に入りました。私のお勧め。
あと宗教画ではない肖像画も1点あったのですが(「少年の肖像」)いやはや美青年!!すごくきれいに描いてくれてるんです。
あとラファエロへの影響という視点のセクションもあったのですが、そこにラファエロの作品を他の画家が模倣した作品があり、それがとてもすごかったです。「キリストの埋葬(死せるキリストの墓への運搬)」といいます。元になったラファエロの作品もみてみたいと思いました。ていうか、ラファエロの作品を一杯見てみたくなりました。
ペルジーノ自身も親方として大きな工房を2つ切り盛りしていた売れっ子アーティストだったそうです。絵もすごくうまいし、そういう経営の才能もあったみたいだし、ここにも才能に溢れた人がいたのだな、と思わせてくれました。
平日だし、そんなにメジャーじゃない展示ということもあり、ほんとうにじっくりと作品と向き合うことが出来ました!!すごくリッチなひと時でした。
これは損保ジャパンビル42階からみた新宿の風景。もっと晴れてたら良かったけど、これでも十分綺麗。

展示を見終わってビルの外に出たら就職活動と思しき黒スーツの若き男女がたむろってました。かわいいねぇ…みんな、がんばって損保ジャパンに入れたらいいね、なんて。
☆追記☆
そうそう、書くの忘れていた。
東郷青児美術館といえば!!!の、ゴッホを見てきました。
あと「まさにセザンヌ」的な静物画と「これはゴーギャン」的な風景画もありました。他にはもちろん東郷青児とグランマ・モーゼスというおばちゃん画家の作品も。
ゴッホ、セザンヌ、ゴーギャンにはやられました〜!
ペルジーノからいきなり世界が変わるんだもん。めまいがしそうでした。
それにしても、こんな作品が日本の一企業のところにあるなんてなんだかすごいよね。やっぱり保険会社だから絵画とかそういうものにも商売上関係することが多いからなのかな。それにしても昔の日本企業はお金持ちだったんですねえ。
あ、あと、見間違えじゃなければ、今度この東郷青児美術館でベルト・モリゾの特集があるみたい。それも見逃さないようにしなきゃ!!
去年のプラート美術展もすっごくよかったんですよ〜。HPを早速見てみたら、それに続く第二弾なんですね。会期も長いし・・・。教えてくださって嬉しい〜!!
TBありがとうございます。
おお!行かれましたか!
早いですね。
この展覧会池上先生もプッシュしていましたよー
さーていつ行きましょう。
はなさんのブログ読んだので予習はok!
わあ!それは記事書いてよかったです〜!
もしお時間あったら平日がいいですよ。
作品を独り占めに出来ます!会場がとても神聖な空気に満ちている感じです。
楽しんできてくださいね〜☆
♪Takさん♪
こんにちは!ちょっと話題がずれてるTBでしたが受けてくださってありがとうございます^^
展示冒頭のあいさつ文にも書いてありましたが、日本でこういうふうにペルジーノの作品をまとめて紹介するのは初の試みのようです。見にいけてよかった〜って思いました!フィレンチェに咲いた花のようでしたよ☆
楽しんでいらしてくださいね〜!
これも、ぜひ行きたい!でも、この前のモディリアーニもまだ行ってない・・・。身体が二つ欲しいです。
良い情報、ありがとうございます。
今週は短歌課題ずる休み週間なので(笑)おもいきり方向転換してがっつり美術館を回ってみました!足に水ぶくれが…(笑)
「美術品を見たい」という動機ももちろんあるのですが、薄暗い影のように「もう病気もしていないくせに働いてないなんて…せめてなにか建設的なことしよう」ていう焦りのような動機が存在することも否めません。もっと澄み渡った気持ちでせっかくの休みを楽しめればいいのにな、と思ってますが…。
私もペルジーノの名画をじっくりと鑑賞できて満足しています。
「ペルジーノ展」のTBありがとうございました。私もTBさせていただきましたが、恥ずかしながらパソコンが不慣れな者なので、不手際がありまして、申し訳ございません。
最初の方を削除していただけますか。
これからもよろしくお願いいたします。
はじめまして。
お越しくださってありがとうございます!
コメント&TBもありがとうございました。
ペルジーノ展ゆったりした環境で名画を心ゆくまで鑑賞できて、まさに穴場的展覧会でしたね!
TBの重複の件も了解いたしました。こちらでなおしておきます。
美術一本に絞りきるほど学も才能もないブログですが、よろしければまた遊びにいらしてください^^
とても格調の高い展覧会でした。
《少年の肖像》も良かったですね。
こんにちは!出張お疲れ様でした!
コメント&TBありがとうございました!!
とても才能があふれ、そつがない感じが伝わってくる、美しい作品がたくさんあったと思います。《少年の肖像》はとても印象に残っています^^私が行ったときはとてもすいていたので、もう、ひとりじめのような気分でみてくることができました!!
TBありがとうございました。
今日気がつきました。
ずっと保留で申し訳ありませんでした。
素敵な時間の流れた展覧会でしたね。
こんにちは、はじめまして。
ようこそおいでくださいました!
優美な気品に酔いしれることの出来るいい展覧会でしたね。あの時代のイタリアの文化的土壌のはかりしれない豊かさを感じました。