♪こんぴらふねふね、シュラシュシュシュ♪
ということで、行ってきました!
東京藝術大学美術館で開催中の「金刀比羅宮 書院の美― 応挙・若冲・岸岱 ―」!
私はつい最近まで「金刀比羅宮」は「こんぴらぐう」と読むのだと超勝手に思いこんでいて、「ことひらぐう」と読むのが正しいと気付いたとき、一人心中で赤面しました。ああ、人様の前で「今度、“こんぴらぐう しょいんのび”見に行きたいんですよ〜」とか言わなくてよかった!!とまあ、それはどうでもいい独り言であって。
藝大のサイトはこちら
http://www.geidai.ac.jp/museum/exhibit/2007/kotohiragu/kotohiragu_ja.htm朝日新聞のサイトはこちら
http://www.asahi.com/konpira/またどうでもいい独り言いうぞ。この朝日のサイトURLはkonpiraになってるけど、p音の前の「ん」は"m"で表記する、つまりkompiraと表記するのがいいのではないか。♪どーでもいいですよー♪(←もう古い?)
余談で記事が終わってもしょうがないので、ちゃんと感想を書いておきます。
金刀比羅宮の2つの書院の中の障壁画を持ってきて、そして、実際の部屋の様子を再現してみるという企画!私はてっきり持ってきた襖とかを展示ケースにべたーっと陳列するだけかなあ〜と思っていたので、この部屋の再現にはびっくり&感動!!面白い試みだって思いました!壁など、持ってこれない部分は複製でカバー。最初、複製展示なんて中途半端なことしないで全部貸してくれればいいのに、ケチだなあ、なんて思ってたのですが、途中で「あ、壁は持ってこられないんだ!」と気付いたわけです…こんぴらさん、ケチとか思ってごめんなさい…。
全部で11の間があって、応挙5つ、邨田丹陵2つ、岸岱3つ、若冲1つでした。
円山応挙ってのびやかで、気持ちよくダイナミックな絵を描くんだな〜と思いながら見ました。伊藤若冲のパラノイアな感じ(←これほめてんのよ!)と比較すると、というくらいのニュアンスですが。
応挙の描く虎さんは、なんだかまるまると肉付きがよくかわいい感じもするのですが、でも、勢いがあっていい感じ!「虎の間」というところに1匹だけいるホワイトタイガーが気になりました。あと、虎模様じゃなくて、豹っぽい毛皮のが1匹いたんだけど、あれも虎なのかな?
邨田丹陵の「富士二の間」がとても気に入りました!富士狩巻図という狩の絵が広がっているのですが、繊細なタッチながらとても迫力があり躍動感のある馬、人物描写もくっきりめっきりはっきり手にとるようにわかります。ドラマティック。これは結構好きだったかも。
奥書院のほうに行くと岸岱の絵があります。「柳の間」の柳の葉の描写がなかなか濃密で見入ってしまいました。それから一転して、といってもいいと思うのですが、同じ岸岱の「春の間」は可憐な作風。春の野の花を描いているのですが、同じ人が描いたとは思えないような気がしました。
そして伊藤若冲。壁一面に濃く美しい花がぼんぼんぼんと描かれています。この展示のサブタイトルが「応挙・若冲・岸岱」となっていて、若冲は1つの間だけなんだけど、名前が2番目に来てるよ!さすが世は若冲ブームだね、と思っていたのですが、2番目に名前が来ても許してあげてもいいかなーと思わされるような、執念深い(←だから、これも、ほめ言葉。)絵でした。
地下2階に行くと今度は「金刀比羅宮 信仰の世界」と題して、こんぴらさん信仰をめぐる美術品がいろいろ展示されていました。こちらの展示も、博物館的なおもしろさがあって楽しめました!!
そんな中で私の心をずぎゅーん!ずぎゅぎゅぎゅーーーん!!!と射抜いたモチーフが!!!!!
それは、
「こんぴら狗」。
自分はこんぴらさんにお参りにいけないっていう人が、わんちゃんの首にお金とかをいれて、こんぴら参りする人にお願いしたり、はたまた道中出会う人に面倒見てもらって、で、そのわんちゃんがお宮に着いたらその首の袋にお札(ていうのかな?)をいれてもらって、そして、帰ってくるんだって!!かわいすぎない???なんか、はっはっとかいって、しっぽふりふり旅をしているわんちゃん!!みんなに可愛がられて旅をするワンちゃん!!!まじねー、想像しただけでキュン死しますよ!
それで…
買ってしまいました、こんぴら狗…。
1000円しました。微妙に悩む金額だったのですが…。
で、でも…かわいい☆

別に自分の中にこんぴらさん信仰があるわけでは全然ないのですが、なんていうのかな、その旅は道連れ、世は情け、みたいな温かさにあやかりたいっていうか、私もこんなワンちゃんみたいな暖かい旅をしたい、こんなワンちゃんみたいな旅人がいたら気軽にもてなしてあげられる人でありたい、というような願いをこめて買ってきました。
こんぴらふねふねには乗らないけれど、こんぴらさんの美を満喫できる、とっても楽しい展示です!!
で、同時開催で「歌川広重《名所江戸百景》のすべて」も見てきました!!
藝大サイトはこちら
http://www.geidai.ac.jp/museum/exhibit/2007/collection200707/collection200707_ja.htm先日ニューオータニ美術館で半分くらい見てきたので、すぐに全部見る機会に恵まれて、すごく嬉しかったです!!!
藝大的にはこだわりがあるらしくって、「広重が描いた順に見せます!!そこに広重ワールドの変遷を見ることができますから!!!」みたいな感じだったのですが、私としては…うーん、別に、「目録」のカテゴライズごと、季節ごとの展示もわるくないと思うけどな、そのほうが気軽にのりのりで楽しめる気もするよ〜?みたいなことを思いつつ、でもまあ、その藝大の心意気もわかるという感じで楽しませてもらいました。
そして…藝大の心意気に感銘を受けこれも買ってきました^^;

謎解きえどひゃくという本と共に!さあ、これ読むぞ〜♪
この図録は「目録」順に(小さいけど)全部を並べているページもあるので、両方の楽しみ方が出来るな、と思って買いました。結構解説も詳しいような気がしたし、1500円ってリーズナブルだなって思ったし。
とっても満腹の藝大美術館でした!